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変わりゆく性とホルモン。更年期から始まる新しいウェルネス

2025.10.30
変わりゆく性とホルモン。更年期から始まる新しいウェルネス

10月18日は「国際メノポーズデー」。女性の健康とウェルビーイングを考える上で、更年期は避けて通れないテーマです。平均して45〜55歳頃に訪れる閉経前後の約10年間を「更年期」と呼び、この時期には女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の分泌が急激に減少します。その結果、ほてりや発汗、動悸、気分の浮き沈み、睡眠障害など、いわゆる更年期症状が現れますが、性欲(リビドー)の変化も見逃せない側面のひとつです。

 

性欲の低下にはいくつもの要因が関係しています。まず、生理的な側面として、エストロゲンの減少により腟粘膜が薄くなり、潤いが減少します。これにより性交時の痛み(性交痛)や不快感が生じ、性的接触そのものを避けたくなるケースが少なくありません。また、男性ホルモンの一種であるテストステロンも年齢とともに減少し、性欲や快感の感度が下がることもあります。

 

さらに、心理的・社会的な影響も大きいものです。子育てや介護などのライフイベント、パートナーとの関係性の変化、身体の加齢への自己イメージの揺らぎなどが複合的に作用し、「性的欲求が減った」「触れられたくない」と感じる女性も多くいます。一方で、身体的負担が減り、自己の時間が増えることで、むしろ性への興味が高まる人も一定数存在します。つまり、更年期における性欲の変化は「減る」ことだけでなく、「変わる」こととして理解するのが正確です。

 

 

近年注目されているのが、**GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)**という概念。これは腟や外陰部の乾燥、かゆみ、痛み、頻尿などをまとめた医学的症候群で、ホルモン補充療法(HRT)や腟局所エストロゲン、保湿ジェルなどで改善が見込めます。また、ホルモンに頼らないケアとして、フェムテック製品や低刺激の潤滑剤、腟トレーニングデバイスなども普及が進んでいます。

 

性欲を「回復」することだけが目的ではなく、自分の身体の変化を知り、必要なケアを選択することが大切です。性は若さの象徴ではなく、人生のどの時期にも形を変えて存在する“身体と心の対話”です。更年期はそのバランスを再構築するチャンス。閉じこもるのではなく、自分の身体に耳を傾けることで、もう一度“感じる力”を取り戻すことができます。

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